香西杜氏 | |
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杜氏は酒を醸造する作業の長であり、酒造りの指揮者。香西浦の里人は天正年間(1593〜92)頃から業務の余暇に酒造りをしていた。明治以後、香西杜氏の評価が高まり、香西を代表する出稼ぎ産業となった時期もあった。杜氏1人は5〜10名の蔵人(くらびと、倉人)を連れて各地の蔵元(清酒の製造元)に出かけたから、農漁業の手のあく冬期 10月〜3月には香西の若者のほとんどが酒造りに出かけるほどであった。香西町当局も、酒造講習会、地造酒品評会を毎年開催するなど、杜氏、蔵人の養成に力を入れた。香西杜氏の担当は、県下全域と愛媛県三島(伊予三島)が主であった。
*宇佐神社の境内末社である松尾神社は酒の神、大山咋神(オオヤマクイノカミ)を祀り、12月22日の冬至を例祭として新酒を供える習わしがあった。冬至(とうじ)を杜氏にかけて行う祭事である。 *香西杜氏は酒造りに出かけるとき、帰ってきたときに必ず松尾神社にお参りした。松尾神社の玉垣には、かつての香西杜氏の名前や蔵元名が彫られている。 *明治42年(1909)9月に県下唯一の杜氏組合である酒造実業組合が香西で結成され、組合員125名を擁した。昭和8年(1933)、酒造実業組合は香西杜氏組合と改称した。(新香西史) *「香北の観光と産業」(昭和29年・香西町観光協会刊)には、香西杜氏の醸造になる銘酒として次の20銘柄が挙げられている。 国粋 宵月 宝美人 琴の露 綾菊 日出龍 玉浦楽心 竹の友 月星 大吉 賀寿美 長寿楽 朝鷹 金龍 四方戎 歌菊 凱陣 引用) 立山信浩著 「笠居郷探訪」255〜257ページ |
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